【パワポ実践⑧】2ケタ×2ケタの筆算を“見える化”!パワポで作るかけ算教材の作り方
① 今回の教材の目的とゴール
前回の「ひき算パワポ」では、
“繰り下がりの動きがとても分かりやすい!”
と多くの反響をいただきました。
では今回のテーマは…
✨「2ケタ×2ケタのかけ算の筆算」✨
かけ算の筆算は、
たし算やひき算以上に
つまずきやすい要素が多い単元です
特に2桁×2桁になると
・繰り上がりがあちこちで起こる
・どこの位に答えを書くのか混乱する
・位がズレて計算ミスにつながる
・次はどこの数字同士をかけたらいいのか分からなくなる
・計算途中でごちゃごちゃになり、今どこにいるか見失う
などなど
これらの困り感は多くの子に共通します

そこで今回は
動きで計算の流れが分かる“かけ算筆算パワポ”を
紹介します!
・どことどこをかけるのか
・なぜその位に書くのか
・繰り上がりはどう処理されるのか
これらが一目で理解できます
さらに、いつものことですが…
❤️一度作れば「数字を差し替えるだけ」で
数秒で新しい問題が作れる!
授業の中でテンポよく反復することで
理解度がグ~~ンと増すパワポ教材!
使用する価値はとても大きいと思います
では
ここから作り方を丁寧に紹介していきます
② 作り方
🔧 素材の下準備をする
(1)黒板・マス・補助線・×記号を作る
(2)扱う問題を横式で表す
(3)筆算の十の位・一の位の数字を配置する
→ 後から数字を入れ替えられるよう、数字は“1つずつ”作成
(4)筆算の数字が同時に現れる「開始アニメーション」を設定
(5)数字を1つコピーしておく
→ これを 「数」 と呼び、後で何度も使います

🎬 計算の1段目(上2桁 × 下の一の位)を作る
(6)一の位同士を囲む注目図形を置く
※ グループ化しておくと便利
※ 開始+終了アニメ
(7)吹き出しで「今どこをかけているか」を表示
※ 開始+終了アニメ
(8)「数」を貼って繰り上がり数字を表示
※ フォント小さめ
※ 開始アニメ
(9)「数」を貼り付けて一の位の答えを置く
※ 開始アニメ

(10)上の十の位と下の一の位に注目する図形を置く
※ グループ化しておくと便利
※ 開始+終了アニメ
(11)吹き出しで「今どこをかけているか」を表示
※ 開始+終了アニメ
(12)十の位の「0」があることを表示
※ 開始+終了アニメ
(13)本来なら書くべき位置に「0」を移動
※ 軌跡アニメ→終了アニメ

(14)答えを書くマスを表示
※ 開始+終了アニメ
(15)吹き出しの答えを考える「=」を置く
※ 開始+終了アニメ
(16)吹き出しの答えを表示
※ 開始+終了アニメ
(17)8と16の答えに注目する図形を置く
※ グループ化しておくと便利
※ 開始+強調+終了アニメ
(18)「数」を貼り付けて百の位の答えを置く
(19)「数」を貼り付けて十の位の答えを置く

(20)ここまでのアニメーションの順番を確認
※ それぞれが動くタイミングに注意


🎬 計算の2段目(上2桁 × 下の十の位)を作る
(21)上の一の位、下の十の位に注目図形を置く
※ グループ化しておくと便利
※ 開始+終了アニメ
(22)吹き出しで「今どこをかけているか」を表示
※ 開始+終了アニメ
(23)十の位の「0」があることを表示
※ 開始+終了アニメ
(24)本来なら書くべき位置に「0」を移動
※ 軌跡アニメ→終了アニメ

(25)答えを書くマスを表示
※ 開始+終了アニメ
(26)「数」を貼って繰り上がり数字を表示
※ フォント小さめ
※ 開始アニメ
(27)「数」を貼り付けて十の位の答えを置く
※ 開始アニメ

(28)上の十の位と下の十の位に注目する図形を置く
※ グループ化しておくと便利
※ 開始+終了アニメ
(29)吹き出しで「今どこをかけているか」を表示
※ 開始+終了アニメ
(30)2つとも十の位に「0」があることを表示
※ 開始+終了アニメ
(31)本来なら書くべき位置に「0」を移動
※ 軌跡アニメ→終了アニメ

(32)答えを書くマスを表示
※ 開始+終了アニメ
(33)吹き出しの答えを考える「=」を置く
※ 開始+終了アニメ
(34)吹き出しの答えを表示
※ 開始+終了アニメ
(35)26と34の答えに注目する図形を置く
※ グループ化しておくと便利
※ 開始+強調+終了アニメ

(36)「数」を貼り付けて千の位の答えを置く
(37)「数」を貼り付けて百の位の答えを置く
(38)1つずつ「数」を置き、答えを示す

(39)すべてのアニメーションの順を確認する


③ 具体的な使用場面
1.授業での使いどころ
・2ケタ×2ケタの筆算に入る導入
・位取りでミスが多い場合の補習指導
・計算手順を説明する場面
・個別支援で「手順をゆっくり見せたい」子への支援
2.授業の進め方(例)
1️⃣ 問題を提示
↓
2️⃣ パワポのアニメで「どこをかけているか」示す
↓
3️⃣ 子どもはノートに同じ手順で書き進める
↓
4️⃣ 2問目以降はテンポよく反復
→ 数字を差し替えれば 数秒で新問題を作成可能!
3.ちょっとした工夫
✅ 「どことどこをかけているか」を確認する
✅ 2段目の“0”を強調しておく
✅ 注目させる図形を毎回目視させる
④ 使用時の気をつけるポイント
💦 アニメを見るだけで書かない子が出る
→ 必ず「ノートに書く」流れをセットにする
💦 途中で“何をしているのか”が曖昧になりがち
→ 注目図形・矢印で常に視覚化
💦 位取りのズレが起こりやすい
→ 2段目の数字の位置はパワポで強調
⑤ まとめ
かけ算の筆算(2ケタ×2ケタ)は
繰り上がり・位取り・手順の複雑さから
小学校算数の中で
もっともつまずきやすい領域の1つです
だからこそ
“どこをかけているのか”
“なぜそこに書くのか”
“繰り上がりがどう扱われるのか”を
動きで見せる工夫がとても効果的です!
今回のパワポを使えば…
・計算の流れが一目で分かる
・位取りのミスが大幅に減る
・手順を声に出して確認できる
・テンポよく反復でき定着が進む
そしてもちろん…
❤️ 一度作れば「数字を変えるだけ」で
新しい問題を数秒で作れる!
次回は
「わり算の筆算パワポ」を
ご紹介します!
四則計算の中で
もっとも苦手とする計算を
視覚的に理解できるパワポを作り
子どもたちの困り感を解決しましょう!
どうぞお楽しみに!

