【実践⑦】小学校算数 繰り下がりも一目でわかる!引き算の筆算パワポ作成ガイド
①今回の教材の目的とゴール
前回の足し算の筆算パワポは
子どもたちの理解を助け
手順の定着に大きく役立ちましたか?
では、引き算はどうでしょう?
引き算の筆算では、
足し算以上に困る場面があります
特に「一の位で引けない」場合です
例えば 3−6 のような問題では
子どもたちは「どうしたらいいの?」と
頭をかかえます
・どう計算するか分からない
・10を借りるという感覚がつかめない
・手順を頭の中で想像できず、計算が止まる
黒板の板書だけでは
この「10を借りる」という動きを
直感的に伝えるのは難しく、
子どもたちは混乱しやすいのです

そこで役立つのが、今回ご紹介する
“引き算の筆算を視覚化するパワポ” !!
パワポを使えば…
・「10を借りる」動きが一目で理解できる
・手順を動きで見せられる
・段階的に見せられ集中力が切れにくい
さらに今回も同様
パワポ教材は
スライドの数字を変えるだけで
ほんの数秒で問題を複製できるため
同じアニメーションを何度でも使い
子どもたちの理解を
繰り返し繰り返し定着させることが可能です
ここからは作成方法を、
ひとつひとつていねいにお伝えしていきます
②作り方
素材の下準備をする
(1)黒板やマス、線や「−」を作る
(2)今回扱う問題を決め、横式で表す
(3)筆算の十の位・一の位の数字を入れる
※ 後で数字を差し替えるだけで
問題を複製できるよう数字1つずつ作る
(4)筆算のすべての数字が同時に出る動きをつける
(5)最初の1つの数字のみコピーしておく
※ 今後この数字を利用すると作成がラク
ここからこの数字のことを「数」と表します

計算の流れを作る
(6)一の位に注目する図形を入れる
※ 中の色は「塗りつぶしなし」にする
※ 開始と強調アニメーションをつける
(7)吹き出しで引けない式を表す
※ 開始と終了アニメーションをつける
(8)×印を出して「できないこと」を強調する
※ 開始と終了のアニメーションをつける

(9)十の位の数に斜線を入れる
※ 開始のアニメーションをつける
(10)10移動したことを示す矢印を入れる
※ 開始にアニメーションを3回くりかえす
終了のアニメーションをつける
(11)「数」を一の位の上に貼り付け「10」にする
※ 「数」なので元々アニメーションあり
(12)「数」を十の位の上に貼り付け数字を表す
※ 「数」なので元々アニメーションあり

(13)借りてきた「10」を加えた式を吹き出しで表す
※ 開始と終了のアニメーションをつける
(14)このまま計算できることを示す矢印をつける
※ 開始と終了のアニメーションをつける
(15)「10」と「引く数」に注目させる図形を入れる
※ グループ化すると移動がラク
※ 開始と終了のアニメーションをつける
(16)「数」を貼り付け15の答えにする

(17)「16の答え」と「引かれる数」に
注目させる図形を入れる
※ グループ化すると移動がラク
※ 開始と終了のアニメーションをつける
(18)「数」を貼り付け17の答えにする
(19)十の位に注目させる図形を入れる
※ 前の図形をコピーするとラク
(20)吹き出しで式を表す
※ 開始と終了アニメーションをつける
(21)「数」を貼り付けて十の位の答えにする

(22)アニメーションの順番を変える


※これが難しく微妙に順番がズレている
※1つ1つ確認しながら順番を変える
(23)アニメーションの動きを確認し調整する
※ アニメーションの基本操作はこちら
もし難しい場合は遠慮なくコメント欄で連絡をください
説明…もしくは出来上がりパワポをお送りします!
自分で一度チャレンジすることが大事です!
③具体的な使用方法・場面
1.授業での使用場面
・筆算の導入(初めて引き算を教えるとき)
・繰り下がりの理解に手間取る子への補助
・少人数でていねいに教える場面
2.進め方の例
問題提示
↓
パワポのアニメーションで
一の位 → 10を借りる動き → 十の位 の順に見せる
↓
途中で「どうなると思う?」と予想させる
↓
パワポなしでノートで自力解決
↓
ペアで答え合わせ
3.ちょっとした工夫ポイント
✅ 一度作ったスライドは
数字を変えるだけで何回でも再利用できる
→ 繰り下がりの練習量を増やしたい時期に超便利
✅ 途中で止めて「10を借りるのはどこ?」と問いかけ
→ 理解が深まり、記憶に残りやすい
✅ パワポは“見える見本”
→ 最後は必ずノートで自力解決させる
④使用時の気をつけるポイント
💦 “見てわかった気になる問題”
→ パワポ後は必ず自力で問題を解かせる
💦 アニメーションが派手すぎる
→ 目的は理解。動きは必要最小限で
💦 子どもが答えだけ追いかける
→ 「どの位から引いた?」
「10を借りるのはどこ?」
と手順を意識させる声かけが大切
⑤まとめ
引き算の筆算で大切なのは、
“10を借りる動き”や位の扱いを理解することです
黒板だけでは見えにくい部分を
パワポで動きとして見せることで、
子どもたちは
「なるほど、そういうことか!」と理解が深まります
さらに、
一度テンプレを作れば
数字を変えるだけで新しい問題を何度でも作れるため、
繰り下がりの練習を繰り返し定着させることが可能です
今回のパワポは、
引き算の理解をサポートする強力なツールになります
ぜひ授業でおためしください!
次回もこの流れで
かけ算の筆算を視覚的に理解できるパワポを
ご紹介します
絶対に効果が出ること間違いなし!!
ぜひお楽しみに!

