【実践⑤】初心者でも作れる!たし算の筆算を分かりやすく教えるパワポ教材の作り方
①今回の教材の目的とゴール
小学校の算数で
「たし算の筆算」に入るとき、
子どもたちがつまずくポイントって
毎年ほぼ同じですよね。
・位がズレる
・どこから計算するか分からなくなる
・くり上がりがあることを忘れる
板書で丁寧に説明しても、
途中で「???」となって手が止まる子もいます
そして一度分からなくなると
「面倒くさい」「もう無理」と
筆算そのものが苦手になってしまうことも…。

そんなとき!
子どもの理解をぐっと深められる
手段としておすすめなのが
今回ご紹介する
“筆算の足し算を視覚化するパワポ” です!
パワポを使えば…
・手順や思考の動きが見える
・“なぜこうなるのか”を 直感的に理解できる
・くり上がりの動きが ひと目でわかる
・黒板より「1ステップずつ」見せられる
さらに今回のパワポは、
スライドの数字を変えるだけで、
同じアニメーションを使い回して複製できます
つまり、
子どもたちに必要な「繰り返し学習」を
簡単に準備できるというのが最大のメリット!
一度テンプレを作っておけば、
違う問題も毎回「ほんの数秒」で
作ることが可能です。
ここからは作成方法を、
ひとつひとつていねいにお伝えしていきます。
②作り方
素材の下準備をする
(1)黒板やマス、線や+を作る
(2)今回扱う問題を決め横式で表す
(3)筆算の十の位・一の位の数字を入れる
※ 後で数字を差し替えるだけで問題を
複製できるように数字1つずつ作る
(4)筆算のすべての数字が同時に出る動きをつける
(5)最初の1つの数字のみコピーしておく
※ 今後この数字を利用すると作成がラク
ここからこの数字のことを「数」と表します

計算の流れを作る
(6)一の位に注目する図形を入れる
※ 中の色は「塗りつぶしなし」にする
※ 開始と強調アニメーションをつける
(7)吹き出しで2桁の答えを表す
※ 開始アニメーションをつける
(8)「数」を貼り付け一の位に答えにする
(9)「数」を貼り付け十の位の答えにする
※フォントを小さくするのがおすすめ
(10)7の吹き出しに終了のアニメーションをつける
(11)一の位に注目させた図形に終了アニメをつける
※タイミングは「前の動作と同じ」が良い
タイミングの設定方法はこちらを参照

(12)十の位に注目させる図形を入れる
※6をコピーするとラク
(13)吹き出しで答えを表す
※7をコピーするとラク
(14)9と13の数字に注目させる図形を入れる
※図形はグループ化しておく
グループ化の方法はこちらを参照
(15)「数」を貼り付けて百の位の答えにする
(16)「数」を貼り付けて十の位の答えにする
(17)13と15に終了アニメをつける

(18)アニメーションの動きを確認し調整する
※アニメーションの基本操作はこちら

スライドをコピーして作る
(18)作った1問分スライドを複製
(19)数字だけ変更する
(20)桁数が変わる場合は少しだけ位置を調整

1つめのスライドづくりは困ったかもしれませんが
2つめ以降は超簡単だったでしょ☆★
これがパワポでの教材づくりです!!
作成のことでわかりにくいところがあれば
何なりとコメントにておたずねください!
必ずご回答いたします!
③具体的な使用方法・場面
1.授業での使用場面
筆算の手順を初めて教えるとき
または
苦手な子の再説明するとき
おすすめの場面は…
・筆算の導入
・くり上がりの意味を理解させるとき
・繰り上がりミスの多い子へのフォロー
2.進め方の例
問題提示
↓
パワポのアニメーションで
一の位 → くり上がり → 十の位 の順に見せる
↓
途中で「どうなると思う?」と予想させる
↓
違う問題、でも同じ動きでくりかえす
↓
いろんな問題をノートで自力解決
↓
ペアで答え合わせ
3.ちょっとした工夫ポイント
✅ 一度作ったスライドは
数字を変えるだけで何回でも再利用できる
→ 練習量をとりたい時期に超便利。
✅ パワポは“見える見本”として短めに
最後は必ずノートで自力解決へ
✅ 途中で止めて「くり上がりはどこに行く?」
と問いかけることで理解が深まる
④使用時の気をつけるポイント
💦 “見てわかった気になる問題”
→ パワポ後は必ず自力で問題を解かせる
💦 アニメーションの動きや順番が変
→ 複雑なので手順18を参照してください
2つ以上のアニメーションのつけ方はこちら
💦 子どもが答えだけ追いかける
→ 「どの位を計算した?」
「くり上がりはどこ?」
と手順を意識させる声かけが大切。
⑤まとめ
筆算の学習で大切なのは
“どのように考えて計算したか” を
理解することです
黒板の板書だけでは
見えづらい部分や手順の流れを、
パワポで見せることで
子どもたちは
「なるほど、そういうことか!」
と一気に理解が深まります
さらに、
一度テンプレを作れば
数字を変えるだけで
新しい問題を何度でも数秒で作れるため
子どもたちに必要な繰り返し練習を
すばやく準備できます
今回のパワポは
筆算理解の強力な味方になるはずです
ぜひ一度おためしください!
今後は、
ひき算、かけ算
そしてわり算の筆算パワポも
作り方をご紹介します!
ぜひお楽しみに!!


