【みんな遊びとは】学校での必要性とうまく進めることを解説!

教師A

それでは次の休み時間は、みんなでドッジボールをしましょう!

児童A

嫌だ~!私サッカーしたいもん!

児童B

わたしも嫌!!外めっちゃ暑いから!

教師A

ん~………じゃあとりあえず今日はなしにしとこうか…

チビマリオ

おっとっと!それで本当にいいんでしょうか…
みんな遊びは何のためにするんだろう

学校やクラスによっては

当たり前のように取り組まれている

「みんな遊び」

もちろん

いろんなクラスがあって当然なので

「みんな遊び」なんてない!

「みんな遊び」って何?

っていうクラスもあるでしょう


もしくは

反対意見が続出したり

みんなで遊ぶとトラブルが多発したりするから

意図的に「やらない」としている

クラスもあるんじゃないでしょうか?


そんな「みんな遊び」って

本当に必要なんでしょうか………


ズバリ結論から伝えると

絶対に必要!!

だと私は思います


うまくいかずにグダグダ

子ども同士でケンカ

終わったあとに嫌な空気…


とにかくトラブルが多発するのは

目に浮かびます


それでもやっぱり

「みんな遊びは必要」と思っています


授業の体育でのぶつかりと

休み時間の遊びでのぶつかりは

全く別物です


「何でやるのか」

「どうやってやるのか」

という考え方から

「子どもたちがどのように変わっていくのか」

というメリットについても

いっしょに考えていけたらと思います

①「みんな遊び」をやる目的

トラブルが起こるというのを

分かっていながらも

それでも「みんな遊び」をするのは

それ以上のメリットがあるから!


授業という

ある程度「守られた空間」

ある程度「決められた流れ」ではなく

遊びという

「完全に自由の状態」から

自分たちで

「遊ぶ内容」や「ルール」を決めていく


その中で生まれた

子どもたちのぶつかり合いは

まさに成長のきっかけが

いっぱい詰まっています!!


「みんな遊び」をするメリット

「みんな遊び」をする目的は

ズバリ…

『学級作りのキッカケにする』

です!


ふだんから遊びに行く子…

あまり外で遊ばない子…

一人でのんびりする子…

大勢で話をする子…

いろんな子がいて当然です


でも、

それぞれの行動の裏の気持ちを

想像してみてください


例えば、

一見すれば

「一人でのんびりする子」でも

心の中をのぞいてみると

「だれかと遊びたいな…」

かもしれません


また

一見すれば

「あまり外で遊ばない子」でも

心の中をのぞいてみると

「本当は外で遊びたいけど、仲良しの子がいつも教室だから…」

かもしれません


そういう子どもたちを救う…

というより

そういう子どもたちを

他の子たちとつなげるためにも

「みんな遊び」を計画することが大切なんです


もちろん

そうやって「みんな遊び」をすることで

「ふだんから外で遊ぶ子」は

「えぇぇ~、サッカーしたかった…」と

残念がる可能性も大いにあり得ます


でも

そういう子は

「みんな遊び」じゃないときにも

勝手に友だちとつながることができるんです


数人から…

下手したら半数以上から

批判されるかもしれませんが

自分から動けない、動きにくい子の
視点に立ったら

「みんな遊び」を企画することは

必須のように思いませんか?

②「遊び係」を創設する

じゃあどのように

「みんな遊びをする」と決めていくのでしょうか

先生が率先してもいいのですが

子どもの中から

「遊び係」のようなものが出てきたらいいですね


遊び係創設に向けて

方法は2つ


(1)係を決めるときに自然と出てくる


学級開きの1つで

係活動を決める時間は

どのクラスでもあると思います


そこで

子どもたちの中から

「遊び係があったらいいです」という

意見が出てきたら

特に手立てはいりません


今までの学年でも

みんな遊びをしてきたんだと思います


ただ

「遊び係」が創設されてOK

というわけではないので

その点は

またあとでお伝えします

(2)先生主導から子ども主体へ


みんな遊びの文化がない集団は

そんな考えすら思いつきません


「休み時間はそれぞれが自由」という

基本方針だと思います


そんな集団の中から

「遊び係」を創設するためには

先生のサポートが不可欠です


まずは

無条件に先生から

「次の休み時間ドッヂするから来れる子だけでも一緒にやろう」

と呼びかけます


次の日は

「次の休み時間に鬼ごっこするから来れる子だけでも…」


また次の日は

「次の休み時間は教室でフルーツバスケットするから…」


そして

「次の休み時間は多目的室でジャンケン列車するから…」


……のように

場所や遊びを変えて

いろいろと呼びかけてみます


どんな場所でも

どんな遊びでも

毎回参加する子どもが

たぶんいるはずです


そんな子に

タイミングを計って

ふと

「なぁいつも遊びに来てくれてありがとう」

と声をかけてみます


表に出てくる相手の反応はいろいろですが

「先生は自分のことを見てくれている」

と思うはずです


そんな先生から

「なぁ、みんな遊び係って作らへん?」

と投げかけてみます


「もちろん先生も行くけど子どもたちで企画できたら最高じゃん?」

「みんなで決めてみんなで遊ぶって、いいクラスじゃん?」


いろんな方向から

うまく説得することで

「じゃあ、今日の帰りの会でみんなに呼びかけてみるわ」

と子どもが動き出してくれたら

もう最高です!!


自分たちから

「遊び係」が創設されて

このクラスに

今までなかった新しい文化が生まれました


ここでやっと

スタート段階に入ったところです


決して

ここで満足してはいけません!

③みんな遊びのルールを話し合う(学級会)

子どもたちから「遊び係」が作られて

自分たちで遊びを企画していくことになったら

まずは

「みんな遊び」のルールを

みんなで決めていく必要があります


ここが非常に重要です


「みんな遊び」は

ただ単にやりゃいいってもんじゃないんです


「目的」

「やる回数」

「いつやるのか」

「やる内容の決め方」など

きちんとみんなで決めて

みんなで確認するという行程は

大事にしていきます


そして意外と決め忘れがちなのが

「絶対参加かどうか」

ということ


いざ「みんな遊び」がスタートしても

「えぇ、絶対参加って知らんかった」という

言い訳が生まれるのは

「みんな遊び」あるあるです(笑)

何をどう決めるかは自由ですが

きちんと

みんなで決めて

みんなで確認するというのが

「みんな遊び」成功への第二歩目です

④遊んだあとの反省会は必須

さぁここでやっと

自分たちで決めた遊びが

始まりました

子どもたち主体の

「みんな遊び」であっても

絶対はじめの数回は

先生も一緒に参加するようにしてください

うまくいった点

うまくいかなかった点を

子どもの情報ではなく

先生の目線から

キャッチすることが不可欠だからです


第1回目の「みんな遊び」が終わったあと

直後でもいいし

少し時間が経ってからでもいいですが

必ず「遊び係」に対して

「今日はおつかれさん!」

「今日はありがとう!」

を伝えた方がベターです


うまくいっていたら

先生の一言でさらなる自信になるし

うまくいかなかったとしても

先生の一言で次への励みになります


その後

遊び係の子どもたちに

「今日どうだった?」と

投げかけてみてください

子どもたち自身で

何かに気づいていることもあるだろうし

まだ見る視点が分からず

意見が何も出ないかもしれません


どっちであったにせよ

先生から

「良かった点」を多めに

「今後の課題」も伝えてください


良かった点は

「実際に企画したことが実行できた」

「楽しそうにしていた子が多かった」など

シンプルなことでもOKです


今後の課題は

よく挙げられるポイントして

「楽しめていない子もいた」

「始める時間が遅かった」

「参加せずに見ているだけの子もいた」などです


今後の課題について

「どうしたらいいかな?」と

いっしょに考える時間を持ちましょう


その子どもたちの考えをもとに

次の「みんな遊び」のときは

今回以上になっていたら

子どもたちの自信につながります


そして

大事なことは

この遊び係と先生とで話した内容を

短くまとめて

帰りの会などの時間に

クラス全体に呼びかけることです


「今回、~~はうまくいったけど」

「――はうまくできなかった」

「だから次回は……」のように

遊び係を中心に

みんなで作り上げていく雰囲気は

大事にしたいですね

⑤先生あり→先生なしに変えたら

先ほどの述べたように

最初の数回は

絶対に「先生もあり」で行いたい


ただ、

みんなで遊ぶことに慣れたり

遊び係が改善点に気づけるようになったりしたら

子どもたちだけで

「みんな遊び」をさせてみましょう


そして

もちろん「みんな遊び」後には

遊び係とのふりかえりタイムも忘れずに!


ここで

うまくできていた場合

絶対に

クラス全体に伝えましょう!


「先生なしでも、みんな楽しく遊べたようだね」


「みんなだけで遊べるクラスは最高!」


「みんなだけで楽しめたのが、先生はめっちゃ嬉しい!」


こういう言葉かけの積み重ねが

子どもたちの自主性を高めることにつながります
ここは忘れずに!

ただ、

だいたいの場合は

子どもたちだけの「みんな遊び」1回目は

うまくいきません(笑)


勝手なことをする子がいたり

先生なしだとサボったりする子がいたりするからです


ここで伝えてほしいのは

「うまくいかなくて当然!」ということ
また

「先生がいないときは『遊び係』がリーダーである」

「先生のとき以上に、友だち同士の指示は聞いてあげてほしい」

ということです


みんなのことを考えて

「遊び係」がいろいろと考えて

当日も指示を出してくれているからこそ


いつも以上に

「指示を聞き合えるクラスであってほしい」

「そういう思いやりを持てるクラスであってほしい」

ということは

ぜひ伝えたいですね!

⑥「みんな遊び」のメリット

いろんな経験を経て

子どもたちは

「みんな遊び」が上手にできるように

なってきます

先述した通り

うまくいかない経験は絶対にあります

嫌になるくらいのトラブルも起こります

それでも

「みんな遊び」をやり続けることで

一歩ずつ一歩ずつ改善していくことで

子どもたちには

大きな大きなメリットが生まれます

代表的な5つ紹介します

(1)「みんなで遊ぶ」楽しさを知れる


ふだんは一人一人が好きな遊びをする

休み時間であればいいと思います

でも、

週に1回2回くらいは

みんなで遊ぶ時間があってもいいと思います

その体験が

「なんかみんなで遊ぶのもおもろいな」

と思える機会になるからです

家でゲームをするのが楽しいという気持ちは

否定しません

でも学校だからこそ

いろんな子と遊ぶ楽しさにも

気づいてほしいと思うのが

先生としての想いではないでしょうか

(2)新しい人間関係の構築につながる


ふだんは仲良しの子と

好きなことをして過ごす休み時間で

僕はいいと思っています

ただ

せっかく学校に来て

いろんな子と出会っているんです

知らずに終える1年間になるより

いろんな子と関われる1年間であってほしい

そういう

いろんな人との関わりが

一人一人の個性を

さらにパワーアップすることにもつながります

わざわざ

「みんな遊び」という機会がなければ

遊ぶこともなかった友だちとも

関わってほしいなと思います

(3)「みんなで遊ぶ」方法を知る


これは意外と盲点で

みんなで遊ぶ経験をしないと

遊び方が分からないまま

大人になってしまいます!

楽しめる・楽しめないは

人それぞれであっても

いろんな人と遊べる感覚

いろんな人とのベストな距離感は

ぜひ身につけてほしい力です

「こうしたらうまくいく」

「ああしたらうまくいかない」

「どうしたら改善できる」

「そうしたらさらに悪化する」など

経験を通して

自分たちでよりよくしていくための方法を知るのは

めちゃくちゃ大切な学びです

(4)放課後にもみんなで声をかけ合うクラスに


学校の休み時間での遊びから

放課後の遊びに発展することも多々あります

個人的な遊びに発展も

よくあることで

いつもAさんとばかり遊んでいたBさんが

ある日の放課後

Cさんにも声をかけたり

公園でたまたま出会ったDさんやEさんとも

「いっしょに遊ぼう」と

誘ったりできるようになるんです

これは意外や意外

「みんな遊び」を経験している方が

こういう誘い方が増えるんです

たぶん

「みんな遊び」を通して

いろんな子の良さに気づいたり

ふだんは遊ばないあの子も

「ドッジなら楽しめるかも」ということに

気づけたりするからだと思います

そして究極、

気づいたときには

帰りの会などで

「今日、放課後17時まで〇〇公園で遊んでいるから、

時間がある子は来てください」など

「みんな遊び」の強制参加じゃないバージョンの

「放課後みんな遊び」に発展していることもあります

こうなったら

もう最高のクラスへと近づいている証拠です

分け隔てなく

みんなに声をかけられるクラスに

しょーもない壁やグループは存在しないんです

(5)自主性が育つクラスに


これは

「遊び係」を子どもたちから作ることが

要因です

先生主導からスタートしても

徐々に子ども主体にしていくことで

自分たちで作り上げている感覚が育ちます

また

いろんな経験の中で

先生から

「子ども同士の指示は聞き合おう」

という呼びかけを続けることで

子どもだけでの話し合いも

少しずつですが進むようになってきます

うまくいかなければ

先生と一緒に反省

うまくいけば

すべてが子どもたちの手柄

そういう感覚で

何度も何度もくりかえすことで

自然と

子どもたちの中で

自主性に対する自信が育ちます

遊び以外の面でも

自分たちで行動し始めるのを

実感できるはずです

⑦まとめ

「みんな遊び」はトラブル多発!


でも

それ以上に

子どもたちが学べる機会になる!

ただ「みんな遊び」をすればいいのではなく

先生が上手にサポートする必要はありますが

うまく軌道に乗ることができれば

子どもたちは

ドンドンドンドン成長していきます!

焦らず

1つ1つのトラブルを

子どもたちと一緒に改善させていくことで

必ず

たくさんのメリットを実感でき

「みんな遊び」だけでなく

授業中やいろんな場面で

子どもたちの成長を感じられるようになるはずです


ぜひ

「みんな遊び」が当たり前になる

クラスを作ってみてはいかがですか?

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